医療法人沙羅 加古歯科医院、さらデンタルフォレスト
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セミナー

~愛知学院大学短期大学部歯科衛生士リカレント研修に参加しました~

愛知学院大学短期大学部歯科衛生士リカレント研修で学んだことについてお話しさせて頂きます。

まず始めに歯科衛生士としての基本姿勢について学びました。歯科衛生士の現状として歯科衛生士免許登録者数は283,032人(H31.2.28現在)います。その中でも日本歯科衛生士会組織率12.9%と組織率はまだ低い現状にあります。就業別年収ランキングをみていくと歯科衛生士は91位で370万(H31.2.28現在)。保育士は93位で363万です。現在働く女性が増えており介護、保育の需要が高まっている為、国で収入を増加させる方向にあります。近い将来保育士の方が年収が高くなると予想されています。年収を上げるためには、組織率を増やして国に歯科衛生士の必要性を訴える必要があります。

次に、歯周基本治療に見逃してはいけない基本知識というテーマで学びました。その中でも歯肉病変についてお話します。歯肉病変にはプラ-ク性歯肉炎と非プラ-ク性歯肉炎と歯肉増殖があります。今回は非プラ-ク性歯肉炎と歯肉増殖についてお話します。非プラ-ク性歯肉炎には真菌感染によるものがあります。これは義歯床下粘膜のカビによるもので義歯の管理を怠ることで引き起こします。義歯の清掃状態にも気を配る必要があります。歯肉増殖には薬物性歯肉増殖があります。薬物性歯肉増殖の代表的なものでは抗てんかん薬のフェニトイン、降圧薬のニフェジピン、免疫抑制薬のシクロスポリンが挙げられます。薬物性歯肉増殖がみられる場合は担当Dr.に相談して薬の変更を検討してもらうことが必要です。

また歯肉の炎症部の面積を現す新たな歯周病の指標として、歯周炎症表面積(periodontal inflamed surface area:PISA)があります。従来伝わりづらかった歯周病の炎症程度を歯科以外の医療従事者が理解する上で、有用な指標であると考えられます。歯周ポケット深さとプロービング時の出血からPISAを算出できます。PISAは医科歯科連携の際に歯周病炎症を伝える指標になり得ると考えられます。

今回の研修で臨床に活かせる技術のコツを習得し、新たな知識を得ることができました。この研修で学んだことを活かして日々の診療に役立てていきたいです。